A型事業所での職場実習:企業での体験で得られるもの
はじめに就労継続支援A型事業所(A型)の目的は、単に雇用契約のもとで働く場を提供することだけではありません。最終的な目標は、利用者が一般企業へ移行し、安定就労を果たすことです。この移行を確実にするための重要なステップの一つが、一般企業での「職場実習(企業実習)」です。
「A型事業所の仕事とは別に、なぜ実習が必要なの?」「実習を通じて、具体的にどんな力が身につくのだろう?」
このコラムでは、A型事業所での職場実習の目的と、実習を通して利用者が得られる具体的な経験やスキルについて解説します。ディヤーナ松本などの事業所がどのように実習を位置づけ、一般就労への橋渡しを行っているのかを知り、あなたのキャリアアップへの意欲を高めましょう。
目次
1. A型事業所における職場実習の目的
A型事業所内での勤務と、一般企業での職場実習は、それぞれ異なる役割を持っています。
① 現場の「リアル」な環境を体験する
A型事業所は合理的配慮が前提の環境ですが、一般企業は異なります。実習の最大の目的は、給与や雇用契約という安定した基盤を持ちながら、一般企業の速度、コミュニケーション、求められる生産性といった「リアルな現場」を体験し、職場慣れをすることです。
② 課題の発見と克服
実習を通じて、A型事業所内では気づかなかった自身の課題(例:満員電車での疲労、職場の騒音への耐性、曖昧な指示への対応力など)を発見できます。職員は、その課題をA型事業所での勤務に戻った後の個別支援計画に反映し、一般就労に向けた対策を練ることができます。
2. 企業での実習体験で得られる5つの具体的なもの
職場実習は、座学や模擬訓練では決して得られない、価値ある経験とスキルをもたらします。
① 「働ける」という確かな自信
実習を無事にやり遂げることで、「私は一般企業でも通用する」「特性があっても配慮を受けながら働ける」という自己肯定感と自信が生まれます。これは、単なる知識の習得以上に、一般就労に挑戦するための最大の原動力となります。
② 職務経歴書に書ける「具体的な実績」
実習先で実際に行った業務は、職務経歴書に記載できる「現場での実績」となります。企業が求める「即戦力」として、A型での勤務経験に加え、外部での実習経験をアピールできるようになります。
③ 業務遂行に必要な「スピード感」の体得
A型事業所では、体調に合わせたペースで作業ができますが、実習先では一般企業が求める生産性やスピード感を体験します。これにより、時間管理や優先順位付けの感覚が養われます。
④ リアルな「コミュニケーションスキル」
お客様や、業務上の厳しい要求をする上司など、A型事業所内とは異なる様々な立場の社員との関わりを経験します。これにより、TPOに合わせた報連相の仕方や、柔軟な対応力といった、一般就労に必須のコミュニケーションスキルが磨かれます。
⑤ 企業からの「推薦」と「内定」
実習は、企業にとっての「お試し採用」の機会でもあります。実習先で高い評価を得ることで、実習終了後にそのまま内定に繋がるケースも少なくありません。
3. 実習を成功させるためのA型事業所のサポート
A型事業所は、実習の計画から終了後のフィードバックまで、利用者様を一貫してサポートします。
| サポート内容 | 具体的な支援 |
|---|---|
| 実習先の選定 | 個別支援計画に基づき、利用者様のスキル、体調、希望する職種に合った実習先を職員が選定し、企業と調整します。 |
| 事前トレーニング | 実習先企業の業務や社風に合わせたビジネスマナー、服装、通勤ルートなどを事前に練習します。 |
| 実習中のサポート | 職員が定期的に実習先を訪問し、企業担当者と連携を取ります。問題が発生した際には、職員が利用者と企業の間に入り、速やかに合理的配慮の調整を行います。 |
| 終了後のフィードバック | 実習先からの客観的な評価を元に、良かった点と改善すべき課題を明確にし、A型事業所での今後の支援計画に反映します。 |
4. Q&A:職場実習に関するよくある質問
- Q1. 実習期間中もA型事業所から給与はもらえますか?
- A. 事業所によりますが、原則として支払われます。A型事業所での雇用契約は継続しているため、実習期間中も事業所規定に基づいた給与が支払われることが一般的です。
- Q2. 実習で失敗したら、一般就労は諦めるべきですか?
- A. いいえ、失敗は成功の糧です。実習で失敗することは、自身の課題を明確にする貴重な機会です。その課題をA型事業所で克服し、再挑戦することが実習の真の目的です。
- Q3. 実習は必須ですか?
- A. 必須ではありませんが、一般就労を目指す方には強く推奨されます。実習実績は、転職活動時の強力な武器となります。
5. まとめ:実習で働く自信を確信に変える
就労継続支援A型事業所での職場実習は、「働ける」というあなたの自信を、一般企業でも通用する「確信」へと変えるための重要なステップです。給与を得ながら雇用契約を維持しつつ、一般企業というリアルな環境で実践的な経験を積むことで、一般就労への移行は格段に確実なものとなります。
ディヤーナ松本は、あなたの体調とスキルに合わせた実習先を選定し、一般就労という目標達成まで徹底してサポートします。職場実習を通じて次のステップを目指したい方は、ぜひ一度、職員にご相談ください。

