障害者雇用調整金制度とは?A型事業所運営への影響

2026.04.13

障害者雇用調整金制度とは?A型事業所運営への影響

障害者雇用調整金制度は、障害者雇用促進法に基づき、企業間の経済的な負担を調整し、障害者の雇用を促進するために設けられた制度です。一方、就労継続支援A型事業所(A型)は、障害福祉サービスとして利用者と雇用契約を結びますが、この調整金制度とは直接的な関わりがないのが原則です。

「調整金制度とは具体的に何?」「A型事業所は、この制度によって何かお金をもらっているの?」

このコラムでは、障害者雇用調整金制度の仕組みと、A型事業所が制度の対象外である理由、そして間接的に受ける運営上の影響について解説します。

1. 障害者雇用調整金制度の概要

障害者雇用調整金制度は、「法定雇用率(現在2.5%)」を達成している企業と、達成できていない企業との間で、経済的な負担を公平にすることを目的としています。

制度の仕組み:納付金と調整金

この制度は、障害者雇用納付金障害者雇用調整金の二つの柱で成り立っています。

障害者雇用納付金(負担金)

  • 対象企業: 従業員が100人以上の企業で、法定雇用率を達成できていない(障害者雇用が不足している)企業。
  • 義務: 不足している人数に応じて、納付金(ペナルティ的な負担金)を国(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)に納めます。

障害者雇用調整金(奨励金)

  • 対象企業: 従業員が100人を超え、法定雇用率を超えて障害者を雇用している企業。
  • 給付: 法定雇用率を超えて雇用している人数に応じて、調整金(インセンティブ)が支給されます。

制度の対象は「一般企業」

この制度の対象となるのは、あくまで「一般企業(事業主)」です。福祉サービスを提供するA型事業所は、この制度の直接的な対象ではありません。

2. A型事業所の運営と調整金制度の関係

就労継続支援A型事業所の運営は、障害者雇用調整金制度の対象外となります。

① 法定雇用率のカウント対象外

A型事業所の利用者との雇用契約は、障害福祉サービスの一環として行われる特殊な雇用形態です。そのため、A型事業所で働く障害者は、障害者雇用促進法に基づく「法定雇用率」の算定対象にはなりません。

理由: 調整金制度は「一般市場における雇用促進」が目的です。A型事業所での雇用は、一般の競争市場から切り離された福祉的な雇用であるため、カウント対象外とされています。

② A型事業所が調整金を受け取ることはない

したがって、A型事業所が「障害者を多く雇っている」ことに対する障害者雇用調整金を受け取ることはありません。A型事業所の主な収入源は、業務による売上と、自治体から支払われる「訓練等給付費(サービス利用料)」です。

3. A型事業所の運営への「間接的な影響」

調整金制度は直接的な影響はありませんが、A型事業所の運営に間接的に影響を与えます。

① 一般就労への意欲の高まり

調整金制度は、一般企業に「障害者を雇用する経済的な動機」を与えます。

影響: 法定雇用率の引き上げや納付金の増加により、企業は積極的に障害者雇用を進めます。この結果、A型事業所からの一般就労(ステップアップ)の機会が増え、利用者様のキャリアパスが広がるというメリットが生まれます。

② 求められるスキルの向上

一般企業が障害者を雇用する基準が高まるため、A型事業所も「一般就労に繋がる実践的なスキル」を利用者様に指導する必要があります。

影響: 業務内容がより市場性の高いもの(例:IT関連、専門的な事務作業など)に変化し、利用者様の給与の安定にも繋がります。

4. まとめ:調整金ではなく「訓練等給付費」で運営

障害者雇用調整金制度は、あくまで一般企業の経済的負担を調整する仕組みであり、就労継続支援A型事業所の直接的な運営資金源ではありません。

A型事業所は、訓練等給付費と業務の売上によって運営され、利用者様へ雇用契約に基づき最低賃金以上の給与を保証しています。

A型事業所は、この制度を背景に一般就労の門戸が広がっている現状を活かし、利用者様の安定就労とキャリアアップを支援しています。

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